さよならν速鉄道999 第2話 懐かしくて嬉しいなって

この作品はフィクションであり、実在の人物、団体、事件等とは
一切の関係がありません。また本文の内容と動画は関係ありません

(あなたとオタクたちの壮大な旅がはじまる)

銀河鉄道999

空は暗かった。彼の心を悲しむように、空は暗かった。
ビルの屋上に立ち、リュックは、これまでの人生を振り返った。
楽しい思い出など何もなかった。あっても、それを踏み台にして
嫌な思い出が襲ってくる。本当に生まれてこなければよかった。
彼は無神論の神に心から祈った。「まちがっても、生まれ変わったり
天国にいったり、地獄に墜ちたりしないように。二度と存在しないように。
完全に消滅できますように。最初から存在しなかったように。
そして・・・・・・苦しまずに死ねますように。」
「・・本当にひどい人生だった。」彼が淋しく笑い、死に踏み出そうとした時、
呑気で、平和で、可愛い声がした。
「・・・飛べるの?」
リュックが振り返ると、雲間からさす光りの中に、彼はいた。
少尉、または、その容姿と性格、雰囲気から、フラウという愛称で呼ばれる
謎の天才である。第二次東日本戦争の英雄として有名だが、はっきりとした経歴は
わかっていない。声も地声不明であり、ある低予算アニメの全キャラを一人で
こなしたが、どのアニメか、いまだにわからないほどの実力の持ち主。
周りの趣味で、何度か髪の色は変えている。性別は不明。彼の希望で一応、男である。


エーリカ・ハルトマン

(ry
政府とマスコミ従民たちによるオタクバッシングは狂気のレベルに達していた。
まるで、虫けらが、人間を威嚇するように、彼らはうるさかった。特に、
あの事件後から、リュックへの風当たりは凄まじいものになっていた。
職場の陰湿上司に、散々苦しめられた傷も癒えてないのに、今度は、
世間という愚劣な上司による大迫害である。
リュックは家をおいだされ、会社も解雇され、あちこち転々としたが
なんとか、大家が認知症の古アパートに入居できた。
しかし、仕事がみつからなかった。ハローワークからの帰り道、
重いあしどりで、もう嫌だ!今度こそ死のう。といつものように、つぶやきながら
歩いていると、フラウにまた声をかけられた。
「そろそろ反撃しよっか。」
裁判でケリをつけようというのだ。リュックは、訴えられたらしい。
・・勝てるわけない。どうせ裁判員達に「きめえから、死ねよ!この潰れ饅頭!」と
おもわれて終わりだろう。もう死のう。もう本当に何もかもが嫌になった。
フラウは、いった。「君はこのままだと、たぶん本当に自殺するよ。自殺しても
君をバカにした連中は喜ぶだけだ。人間はいつか死ぬ。
どうせ死ぬなら、うってでて死のうよ!逃げる自殺は惨いだけだ。
生きて生きて生き抜いて燃え尽きる本当の自殺をしようよ!
・・はやぶさのように。。」


探査機はやぶさ トップをねらえ 

リュックは、沈黙したままである。
フラウは、夜空を見上げて、和歌を詠んだ。
「なにものも 怖れぬ男尻の魂を 天下に示さん 天下を正さん」
リュックは、つぶやいた。「・・美倉さん」
フラウは笑顔でいった。「そう!尾張の英雄、美倉さんがつくったパロ歌。
今度の裁判は、美倉さんが一緒に戦ってくれる。
君に、オタクは漢字で、雄々しく逞しい、つまり、男尻と書く。
強いからオタクなんだ。気持ち強いと書いて、きもちわるいと
読むんだ!って、伝えてほしいと頼まれたよ。
一番栄光がよく似合うのは一番みじめな思いをした者だ。
屈辱の道を泣きながら歩むものだけが、本当の栄光へ辿り着ける。
君は今、罵倒と嘲笑の花びらが舞うオタクの花道を歩んでるんだ。
不幸とは幸福を認識できないこと。
オタクはオタクであるという時点で最高に幸せだということを
忘れたら思い出そうよ。
いずれ、きちんと詳しく話す時がくるとおもうけど、とにかく、
君の勝利が世界の男尻の勝利につながるんだ。実は、今、世界規模の
男尻抹殺計画が、動いてる。踏み絵用の、萌え絵を各国政府が
買い集めているんだ。奴らの企みを、打ち砕くためにも負けられない。
一緒に戦おうよ!権力は所詮権力。謀略も所詮謀略。
男尻の趣味は全てを越えるんだ!」
フラウは慣れない熱弁を、わからなくていいパロでしめたあと
自販機で紅茶を飲んだ。なにか、恥ずかしくなったのである。
事前の調査で、リュックが、意外に、正義感が強く、男らしいことが、
わかっていたので、彼の侠気に訴えたのだが、口に出していってみると
想像以上の恥ずかしさだった。フラウは内心の動揺を隠し
リュックに、ジュースか何か奢ろうとしたが
リュックは、「ありがとうございます。でも自分の方が、たぶん年上ですから
本当は自分がおごらなきゃいけないのに、気がきかなくてすみません」
と、いった。
リュックは、パンパンのポケットから、なんとか、財布をとりだした。
本当は、さっきから喉がかわいていて、自販機が気になっていたのだ。
でも、ジュース買うお金が、財布に残ってるか不安だったし、一緒に何か飲んで
トイレ貸してといわれて部屋に入られるのが、嫌だったのである。他人が入れる部屋
ではなかったのだ。でも、こうなった以上、自分もなにか飲むことにした。
お金が足りますようにと、リュックは、心から祈った。


自動販売機 硬貨

リュックは、また死にたくなった。
でも、がんばることにした。
それから、二人は黙って夜の道を歩いた。
風が心地よく歩くのが楽しかった。


阿佐ヶ谷

リュックは、突然、立ち止まるとフラウにいった。「自分も歌ができました。」
リュックは、路傍のアスファルトに、花も咲かせず咲いている、小さな雑草をみながら
静かにいった。「おれら草 下を見てたら おれら草」
「・・・男尻な歌。」フラウは笑顔になった。おれでなく、おれら。リュックは
世界のおれらのために、戦う気になったのだろう。フラウは嬉しかった。
フラウはリュックに「雄逞」と刻まれた高級時計を渡していった。
「美倉さんからのプレゼント。」
家に着いた。リュックは自分が部屋に入ると、速攻でドアを閉めて、ドア越しに
「お疲れさまでした!」とフラウに挨拶をした。彼は変な所で、礼儀正しかった。
フラウは「背中で、はなそっか。」とリュックに、声をかけた。
二人はドアをはさんで、ケータイをつかい、背中で話すことにした。
リュックは「・・・すみません。」と小さな声でいった。
二人はドアにもたれるように座ったまま、沈黙した。
やがて、フラウが優しい声で、リュックに問いかけた。
「・・辛い?生きるのが」
「・・・・・」 リュックの目に涙があふれた。
「・・辛くなんかありません」
フラウはひとりごとのように話しはじめた。
「僕はお日様が好きだった。よく昇る朝日に向かってお祈りしたよ。
僕やみんなの人生に、一刻も早く、明るい太陽が昇りますように。
・・・こんな真っ暗な人生で終わってたまるか!ってね」
リュックは、なにもいえず、ただ聞いていた。
「でも、最近、おもうんだ。このまま、一生、夜が続いてもいいんじゃないかってね。
僕は夜景が好きだ。夜を輝かせる人間の意志の光りほど、美しいものはない。
僕たちに、太陽に照らされた明るい人生は、来ないかもしれない。
でも、人間の意志の光りに照らされた、不屈の夜景人生も美しいとおもうんだ。
とりあえず、PCを輝かせて、何かはじめようよ!」
「・・・自分は、このPHSしかもってません。」 リュックは、はっきりいった。


ウィルコム

「・・・優しい電波、生きてたんだ」
フラウは、感心した。それから、ポツリといった。
「・・・強気でいこうね。」
リュックは、こたえた。「・・・ハイ。」
フラウのほっぺに涙がこぼれ落ちた。リュックを待ち受ける過酷な運命をおもって
耐えきれなくなったのである。
(たぶん僕の決断は正しい。でも正義は結局、死に神だ。リュックは、無惨に壊され
最後は、殺されるだろう。美倉さんも激戦の中、命を落とすだろう。
それは、僕も同じだ。巨悪を倒すには、刺し違えるしかないんだ。)
フラウは、リュックに、また、世界の愛すべきオタク達に襲いかかろうとしている
巨大な敵に挑むかのように、そして、ボクッ子なのに、心でつぶやいた。
(攻めてるのは、おれたちだ!)
そして、死闘が始まる


Phantom ニトロプラス

次回予告
な、なつかしいな、それに、こ、こうきたかってかんじだな
公式は本格魔法少女もので、こっちは本格煽りヲタロマンス。
まぁ公式よりも話に、お尻でますしね
公式、か、関係ないけどな
あ~、そっすね
せ、制作側も、せ、設定使うに使えず、も、もてあましてんじゃねぇの?
どうしたんですか久☆山さん?いつになく毒舌じゃないですか
お、おれはアメリカ大統領と、ラ、ラララをレギュラーから外したわけが、
わかんねぇだけなんだよ!
あぁ、つまり旧0・2組がんばれ、と
次回 『もう何も ぶどお饅頭恐くない』

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